こんにちは。
今回紹介するのはKawasakiの中では珍しく小排気量のバイクKSRシリーズです。
皆さんはKSRの先祖のような存在として1987年に発売されたKS-1・KS-2というバイクをご存知ですか?
前後10インチタイヤを装備したスーパーモタードのような外観にAR50・80の2ストロークエンジンを搭載した小さな俊足マシンでしたが、約3年という非常に短命なバイクとなっています。
その原因はやや似通ったコンセプトであったヤマハのTDR50・80の存在が大きかったと言われています。
その後1990年にヤマハのTDRの対抗馬としてカワサキからKS-1・KS-2の後継機種が誕生しました。それがKSRシリーズの初期モデルです。
kawasaki KSR-2
同社のロードモデルAR50・80に搭載していた2ストロークのエンジンは、空冷だったものを水冷化して搭され、倒立フォークに前後12インチホイールやディスクブレーキで足回りを固められていました。
このエンジンは非常に性能が高く市場からも高い評価を受けた結果、2001年まで継続して販売されるほどのロングセラーモデルとなりました。
このころの2ストローク車両は排ガス規制でそのほとんどが姿を消していますが、このKSR-2(80cc版)は小柄な車体に10馬力のパワーを持った非常に面白いバイクなので、機会があればもう一度乗ってみたいと思っています。
その後、kawasakiは2003年になってKSRシリーズの後継機種を発売します。それがKSR110です。
4ストロークエンジン搭載
KSRシリーズも時代の流れに逆らえず、4ストロークエンジンを搭載します。
kawasaki KSR110 2004年モデル
このKSR110は、タイの現地法人で生産された車両を輸入して日本国内で正規販売としていました。
車体は2ストロークのKSR-2とほぼ共通でしたが、エンジンは競技用車両のKLX110に搭載していた空冷4ストローク単気筒エンジンを流用していたことで、クラッチ操作が不要の自動遠心クラッチとなっていました。
2009年には排ガス規制の影響で日本での正規販売は終了しましたが、タイでの生産は継続していたのでモデルチェンジを繰り返し、国内でも並行輸入品を数多く見かけることがありました。
ちなみに2009年のファイナルエディションは税込みで¥272,000-となっていました。
今となってはお手頃感が強いですね。
そして2014年モデルではハンドクラッチ操作タイプのマニュアルミッションを搭載したKSR PROも発売されています。
kawasaki KSR PRO
KSR110の主なスペック
エンジン 空冷4ストロークSOHC単気筒
総排気量 111cc
ボア×ストローク 53mm×50.6mm
最高出力 8.6馬力
最大トルク 0.88kgf・m
燃料タンク容量 7.3L
車両重量 95kg
タイヤサイズ FR共 100/90-12
2018年5月現在、日本国内のkawasakiのHPにはZ125 PROという後継車両が掲載されています。
125ccへモデルチェンジ
110ccエンジンのKSRシリーズから、125ccエンジン搭載のZ125へとモデルチェンジが行われました。
¥345,600~353,160 税込み
このZ125 PROもタイから輸入し、国内で正規販売としているようですね。
排気量は124ccへ増加し、最高出力は9.7馬力、タイヤも F100/90-12 R120/70-12へとサイズアップするなど、戦闘力を高めた後継車両へバトンタッチしたKSRシリーズですが、個人的にはKSR PROの最終型のスタイルが好みです。