yamaha Mate(メイト)

YAMAHA(ヤマハ)

こんにちは。

ホンダのスーパーカブに代表されるビジネスバイクの世界ですが、スズキのバーディと並んで、ビジネス仕様の原付がヤマハにも存在します。

それがMate(メイト)シリーズです。

YAMAHA Mate50 (2ストローク)

スーパーカブという圧倒的な知名度のライバルがいたことで、独自の路線を貫けたと思えるそのつくりは、とても凝った装備をもっています。



そんなヤマハのMate(メイト)は、どのような歴史を持っているのか?をご紹介いたします。

Mateの歴史

1965年から2008年メイトMate)は、ヤマハ発動機(ヤマハ)が長年に渡って製造販売したアンダーボーンフレームの、ビジネス用原付オートバイシリーズです。

排気量やエンジン別に数種類のバリエーションが展開されていました。

メイトシリーズの原型は1950年代にホンダやスズキからも発売されていたモペッドで、ヤマハは1960年からヤマハ初の50cc2ストロークエンジンを搭載した、モペットMFを販売していました。

このモペットMF型は最新の技術を投入した画期的なものだったのですが、同時に信頼性の低い新技術と整備性の悪さが災いして、市場からの評判は決して良いものではなかったようです。

このことが原因でヤマハ発動機の株価は急落し、一時期は経営危機状態にまで陥ったといわれています。

1962年に入ると、ヤマハはMF-2とMJ-2という新型バイクを発売します。この2車種はMF型の失敗を活かし、オーソドックスな機能を備えたものとなって数年間販売されました。

1965年、ヤマハはMF-2をベースに大幅な改良を施した50ccのメイトU5メイトU5Dを発売します。

その後73ccのU7も追加されました。このメイトU5とU5Dには、ヤマハが自社開発した世界初の2ストロークエンジン用自動分離給油装置であるオートルーブが搭載されていて、当時は2ストロークエンジン用のオイルは混合給油しかなく、4ストロークエンジンのような給油が出来ることが最大のアピールポイントでした。

他にも、ニュートラルにギアを戻さなくてもエンジンを始動できる「ワンタッチ・キック」などといった、新しい機構も備えていました。

1971年、U5とU7をフルモデルチェンジした50ccのV50と、72ccのV70が発売されました。このVメイトシリーズの愛称は「らくらくメイト」。

エンジンは当時初となるクランクケースリードバルブタイプを搭載、外観も先進的なものに変更され、ミッションもロータリー式とリターン式を選択可能としていました。

Vメイトには50ccと72ccについで間もなく90ccも追加されています。

1973年には2段階変速オートマチックミッションのオートマチックメイトが発売されました。主婦層に人気を博したチャピィにもこの変速機構が搭載され、新たな需要の創造に一役買っています。

YAMAHA chappy

1978年になると、72ccのV70と90ccのV90が集約され、80ccのV80に統合されました。

その時に、市販のアンダーボーンフレーム車としては初となるCDI点火方式を採用しています。

のちに新聞配達用のニュースメイトが追加されました。

また、1990年代半ばまで、フロントフォークをテレスコピックタイプにへ変更した郵政仕様が当時の郵政省に納品されています。

最終的には2008年までV50シリーズが生産されましたが、50ccの場合には2ストローク車のほうが動力性能が高く、需要が多かったことが長く生産され続けた要因とされています。

1982年には、4ストロークエンジンを搭載したタウンメイト50とタウンメイト80登場します。

このタウンメイト50&80はシャフトドライブという特徴的な装備を持っています。

チェーンではなく、ドライブシャフトでエンジンの動力をタイヤに伝え、ドライブチェーンのように定期的なメンテナンスを行う必要すらなくなるという、経済的な視野から開発されたバイクでした。

燃費性能も非常に優れていて50ccのタウンメイトのカタログ燃費は140km/Lだったそうです。

1993年には80cc版がニュースメイトT90Nと入れ替わり、1997年にはタウンメイト50が生産を終了しています。

郵政メイト Cal-Look風カスタム車両



タウンメイトベースの郵政メイト50も、粘り強い特性の4ストローク横型50ccエンジンを搭載しています。

1993年からヤマハが郵政省に納品していたのが2ストロークのT90Tです。

翌年(1994年)には、前後キャリアを新聞配達の業務用に入れ替えたニュースメイトT90Nを市販開始。

さらに1997年にはタウンメイトT90とT90Dを追加しています。

これらは郵政仕様がベースとなっているので前後14インチの小径ホイールやテレスコピックタイプのフロントフォーク、さらに一般的なチェーンドライブとなっていて、初期の車体にはタンデムステップも付いていませんでした(1998年に装備され2人乗り可能になった)。

T90Dの4ストロークエンジンは完成度が高く、のちにYB-1FourやTT-R90に流用されています。

YAMAHA YB1-Four

ちなみに、ホンダのプレスカブは1988年の登場ですが、ヤマハのニュースメイトが1985年に発売され1988年に一部改良されてからあとの登場だったもようです。

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