フルサイズなオフ車 BETA RR4T 125LC

海外メーカー

今回紹介するのは海外のハイスペック原付2種です。

1980年~90年代、日本国内でも125ccの2ストロークエンジンを搭載したフルサイズのオフロードモデルが勢揃いして、世のバイク乗り達を虜にしていました。

そんな華やかな時代の再来を予感させる姿をまとった125ccフルサイズのオフロードモデルは、いったいどのようなバイクなのでしょう?

BETA RR4T125LC

イタリアのバイクメーカーでトライアルの名門として名前をご存知の方も多いBETA(ベータ)は、近年エンデューロにも力を入れています。

そんなBETAが発売している4スト125ccオフロードモデルのRR4T125LCという車種。

BETA RR4T125LC

かなり本格的な車体をもち、走破性の高いこのBETAの原付2種マシン。過去に私が所有していたフルサイズ125ccオフロードタイプのバイクです。

それでは早速、主なスペックをみていきましょう。

BETA RR4T125LC 諸元

エンジン  4ストローク水冷単気筒 OHC 4バルブ

総排気量  124.6cc

ボア×ストローク 52mm×58.6mm

燃料噴射装置 KEIHIN CVK30キャブレター

シート高 925mm

車両重量 102kg

フロントサスペンション PIORI製 41mm 倒立フォーク

フロントホイールトラベル 260m

リアサスペンション ole製 プログレッシブリンク式モノショック

リアホイールトラベル 270mm

フロントタイヤ 80/90-21

リアタイヤ 110/80-18

ミッション 6速 リターン

車両本体価格 ¥648,000-(税込み)

まずは¥65万円ほどの高額な価格設定にほとんどの方が驚くのではないでしょうか?

ただ、レースで使われるモトクロッサーゆずりの車体構成であることを考えれば、納得できる金額だと思います。

特に、オフロードの走行経験がありサスペンションの重要性を体験しているユーザーであれば、なおさら満足いく内容だといえるでしょう。



サスペンションについて

高い走破性を誇る脚周りの装備は、倒立フロントフォーク&リンク式リアサスペンション。

金額の高さはパーツの品質の高さにもつながっていて、前後のサスペンションなどは国産の同クラスとは比べものになりません。

2018年の現行型はわかりませんが、2011年型ではフロント=PIORI(パイオリ)、リア=Ole(オーレ)というなかなかのハイスペック仕様です。

どちらのサスペンションメーカーも、トライアル業界では名の知れた有名どころで、セッティングはソフトな方向性だと感じましたが、懐が深く私程度のサンデー・オフローダーには十二分すぎる装備でした。

本格的にレース活動に取り組んでいる方々は、それに応じたマシン(モトクロッサーなど)選びをしているでしょう。

車体など

タイヤサイズはフロント21インチ、リア18インチのフルサイズで、購入時にはSIXDAYSという銘柄のかなり未舗装路向けに振った高級タイヤが装着されていました。

土の上を走ってください!ってことなのでしょうね。

シート高はなんと驚きの 925mm!私の体格(170cm 70kg)だとサスペンションが柔らかくて座っただけで少し沈み込んでくれるため、なんとか片足がとどきますが、ほぼフルサイズのモトクロッサーなどと変わらない足つきです。

乾燥重量は102kg!とフルサイズの車格なのに、かなりの軽量っぷりです。

ちなみに、国産トレールで人気の高いヤマハのセロー250はシート高830mm、重量130kg の 18馬力。

カワサキの原付2種 KLX125でもシート高830mm、重量112kg の 10馬力となっています。

エンジン特性

BETA MOTOR JAPANのHPに載っている諸元表に出力の表記はありませんでしたが、このBETA RR4T125LCは、おそらく15馬力程度は出ていると思われます。

ストロークが長く、排気量の割にはトルクのあるエンジンなのですが、回転が上がっても気持ちよく伸びていく素晴らしいエンジンだと思います。

白い外装のRR4T125LC

これで原付2種なんて・・・もはや反則以外の何者でもありません!ってくらいシート高と戦闘力が高いマシンです。

ちなみに、お値段もかなり高いです。2018年 4月現在 ¥600,000(税別)となっています。

このBETA RR4T125LC以外にも、このクラスの海外製のマシンはかなり面白そうな車種が多いんですよ。

2018年の5月にはアプリリアからRX125という本格的なオフロードスタイルの125ccバイクが、日本国内で正規輸入販売されることが決まったようです。

アプリリア RX125

2018年6月現在、日本国内で新車で買える125ccオフロードモデルの簡易比較表はこちら

戦闘力で選べばBETAでしょう。

日常用ならKLX125、趣味用ならRX125といったところでしょうか?



125ccの魅力

ヨーロッパなどでは、125ccという排気量で15馬力程度のバイクが入門カテゴリーとして定着しているそうで、原付2種好きには理想の環境といえます。

このクラスのマシンはフルスロットルで走ることができて、自分で操っている感じが何ともいえず楽しいんです。

きっとスポーツ走行のような乗り方を体験したら病みつきになります。

もちろん、物足りなくなったら大型のバイクに乗り換えるという選択肢にも大賛成です。

BETARR4T 125LCはエンジンにミナレリ・ヤマハというヤマハ系のエンジンを搭載しています。

ヤマハ系のエンジンと聞くだけで、ものすごく安心感があるのは私が日本人だからでしょうか? 水冷のOHC4バルブで約15馬力の出力ですが、低回転からトルクもあるし、高回転まで非常に気持ちよく伸びていきます。

車名のLCリキッドクール(水冷)のことをあらわしているのでしょうね。

BETAの他の車種に空冷のRR4T125というマシンがあります。

空冷エンジンの BETA RR4T125

画像を見る限りでは、エンジンに空冷のフィンがあるのと足回りの装備がシンプルになっていますね。こちらのRR4T125は、税込み¥416,880-となっています。

私が購入したRR4T125LCは2011年型で、キャブレターは負圧タイプのCVK30というのがついていました。

同じ排気量の車種のかなでも口径の大きいキャブレターです。

ついでにいろいろ調べてみると、このミナレリヤマハのエンジンは数多くのバイクに搭載されているようです。

ヤマハのYZF-R125やWR125Rなどの海外モデル、ハスクバーナーのTE125&SMS4(すでに生産終了)、FANTICのオフロードモデル、あまりしられてないところでは、マラソンという海外メーカーのオフロード車にも使われているようです。

どれも本格的なつくりの車両なので、このエンジンの実力の高さがうかがえます。

そして実は、このRR4T125LCというバイクには、購入後にいくつか調整する部分があります。配線の細工と、マフラー出口部分の部品取り外しですが、これは本来持っている性能を引き出すための調整ということでしょう。配線部分は簡単に終わりますが、マフラー部分はもしかするとDIYでは困難な作業かもしれません。あと、国産車では考えられないのですが、車体を起こすと同時にサイドスタンドが勢いよく跳ね上がります。脚に当たったら痛いのと、気づかずにバイクを動かしてしまうと手を離したとたんに倒れるという悲しい出来事に見舞われます。もし、手に入れる機会があった場合にはご注意ください。

着地に失敗してハンドルバーが曲がりました

RR4T125LCは、「オフロードに興味があって国産トレール車でもいいけれど、もう少しオフロードに特化した軽量で脚の良い車両が良い・・・でも、さすがにモトクロッサーまでは手がだせない。」という方には最高の車種だと思います。

しかも、125ccなので原付2種登録となり、ファミリーバイク特約で保険に入って一般道路の走行もできてしまいます。

今はもう手放してしまいましたが、同じようなコンセプトのもう少し足つきの良いマシンが欲しいな~と思うことが多い管理人がBETA社RR4T125LCを紹介しました。

そうそう、RR4T125LCにはモタードモデルもありますよ。

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