NIKON D500用に600mm相当の望遠レンズが欲しい。
注)予算を潤沢に用意できないため、あまりに高額なものは省いて考えています。
主な用途はサーフィンの撮影になります。
カメラを設置できる位置から被写体までが遠いことが多いので、最低でも35mm換算で600mm相当以上の焦点距離を稼ぎたいという狙いがあります。
センサーサイズによる画角の違い
D500はAPS-Cセンサーを搭載している機種なので、レンズの表記×1.5倍が実際の焦点距離となります。
例えば「70-300mm」というレンズの場合、「105-450mm」の画角で撮影することになります。
下の画像を見てください。
同じレンズで撮影しても、下の画像のようにボディに搭載されたセンサーサイズによって、写る範囲に差が生じます。
より望遠側を望むのであれば、フルサイズよりもAPS-Cやマイクロフォーサーズが有利になります。
センサーサイズによる画角の違い
D500で600mm相当の画角を得るには
D500はAPS-Cセンサーを搭載しています。
ということは、さきほどお伝えした通りレンズの表示×1.5倍の焦点距離になりますので、600mm÷1.5=400mmのレンズがあればよいということになります。
これをふまえて、現在私が所有するレンズ資産を考慮しつつ600mm相当の画角を手に入れるためのミッションを開始します。
現在所有しているレンズは3本。
AF-P DX 18-55mm(換算27-82.5mm)
AF-P DX 70-300mm(換算105-450mm)
TAMRON 70-200mm f/2.8 Model A001N(換算105-300mm)
※D500には1.3倍クロップという機能があり、センサーの中心部分のみを使って1.3倍の焦点距離で撮影することが可能です。70-300mmを用いて1.3倍クロップを使うと585mm相当までズームして撮影できますが、今回は少しだけ画質・画角を欲張って考えてみます。
さて、上記レンズを活かすか、売却して揃えなおすか・・・。
考え付いた候補は3つ。
TAMRON 100-400mm=中古で約¥55,000~
TAMRON 18-400mm=中古で約¥55,000~
KENKO TELEPLUS 2X DGX=新品で約¥35,000~
100-400mmは手ブレ補正機能もあり、市場評価も高く有力候補となっていましたが、AF-P70-300mmの爆速AFと高画質さを考えればコスパはそれほど良くないと感じました。
18-400mmはD500を手に入れる前から気になっていたレンズですが、高倍率ズームの場合「望遠側の拡大率が下がる(おなじ400mmでも小さく写る)」ということを知り、今回の候補からは外れました。
TAMRON 70-200mm f/2.8 Model A001N にテレコンを導入
購入した商品は、テレプラス HD pro 2X DGX ニコン N-AF。
弊害として、テレコンを用いるとF値が大きく(暗く)なります。
Kenko 2X DGXの場合F値で2段分暗くなるため、F/2.8⇒F/5.6となりますがこの点は特に問題はありません。
実は、最も気になっているのはオートフォーカスが有効かどうか?です。
まず、NIKON純正&TOKINAレンズ以外には対応していないと書かれていますが、それは承知の上でTAMRONのFマウント用レンズで使った結果が知りたい。
その他、取り扱い説明書を読む限りでは、F値=3.5より明るいレンズであれば使えそう。
さらに、手ブレ補正機能は誤作動を起こす可能性が高いため、OFFにするよう取説に記載あり。
F/3.5-6.3などズーム時にF値が変わるレンズでは、望遠側でAFが利かなくなる可能性があることも記載あり。
少し悩みましたが、ネット上にも情報が少ないため人柱となるべく購入を決意。
D500+TELEPLUS 各レンズで検証開始
届いたテレコンバーターをカメラ&レンズの間に取り付けました。
装着手順は、先にテレコンとレンズを合体させ、その状態でボディへの連結となります。
まずはTAMRONの大三元望遠ズームレンズ 70-200mm f/2.8 A001Nです。
NIkon D500 + Kenko HD PRO 2X DGX + TAMRON 70-200mm f/2.8 Model A001N
AF-C AF-S 中央1点 多点 ダイナミック すべてで試しました。
暗い室内=AF迷いまくりで使い物にならず
明るい屋外=AF遅い。たまに合掌し、たまに大きく迷い不安定
残念ながらAFの精度が低く、不規則に動く被写体では使えないでしょう。
サーフィンの場合ある程度動きを予測できるため、置きピン+MFでうまくいくかもしれません。
サーキットを走るバイクや車なども、同じようにMFで撮っても面白そうです。
次は、AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 ED VRです。
NIkon D500 + Kenko HD PRO 2X DGX + NIKON AF-P DX NIKKOR 70-300m
この組み合わせだとテレコンとレンズの径がほぼ等しいため、妙な一体感がでました♪
VR(手振れ補正機構)がついているレンズなのですが、あえて手ブレ補正をONのままAFを試すと、画像が小刻みにブレてシャッターがきれません。
次は取説通りにVRをOFFにしてAFを確認すると、広角側では迷いつつもAFが作動しますが精度は悪く、望遠側ではAFは動きませんでした。
AF爆速のAF-Pレンズなので、もしAFが使えたら最強の組み合わせなのですが、残念ながらMF専用の組み合わせになってしまいました。
結果からして不規則な動きの動体は厳しいですが、望遠端では換算900mm相当の画角が手に入るため、月の撮影など三脚使用のMF撮影で利用価値がありそうです。
また、非常に軽量な900mm相当となるので、A001N同様置きピンやMFを活用して楽しむのもアリですね。
露出オーバーぎみに写る
取説にもありましたが、2X DGXを取り付けると露出オーバーぎみに写ります。
私のカメラ(D500)では、露出補正=-1前後で適正な露出に感じました。
今回手に入れたケンコー製テレコンで少し撮影してみて、「クセに慣れてしまえば役立つシチュエーションがあるかもしれない」というのが実感です。
プロではないので自分のために楽しめる&失敗も楽しめるという前提ですが、カメラバッグの隙間に入れておいても邪魔にならない小ささを武器に、気軽に超望遠撮影を味わえる面白いツールではないでしょうか?
AFがつかえなくても、MFという楽しみを思い出させてくれる逸品です。
もっと多くの予算をかけることが出来るならば、D780+150-600mmを選ぶと思います。
実際には、AF-P DX 70-300mmの×1.3クロップか、70-200mm f/2.8で撮影してトリミングするかのどちらかになりそうですが・・・。
ちなみに、マイクロフォーサーズのE-M1 MarkⅡ+100-300mmも、強力な手振れ補正があり、気軽に持ち出せて成功率の高いセットとしてお気に入りです。
もし、HD pro 2X DGX(テレプラス)を使うなら手ブレ補正は使えないので、三脚は必須ですね♪