インターネットで多くの情報が収集できる便利な世の中ですが、プロ目線で見たとき「これは間違った情報だな」と思える情報もあふれていると感じることがあります。
特に窯業系サイディングを高圧洗浄機で掃除することについては、外壁材の各メーカーが禁止事項として挙げているので注意が必要です。
そこで、当サイトでは外壁のコケを除去する方法についての正しい知識を提供したいと考えています。
そのコケの除去方法、本当に大丈夫ですか?!
当サイト内では、コケやカビの特徴についても詳しく解説しています。
興味のあるかたはぜひご覧になってください。
コケやカビの発生する原因と除去方法について。
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コケの凄さがわかる事例
コケの付着~育成というサイクルは自然環境に左右されるので、いつ・どこ現れるかを予測することは不可能と考えられています。
そう、「ウチは今までは大丈夫だったから、これからも大丈夫」というのが通用しないのが藻・コケ・カビの恐ろしいところです。
実際に「10数件の建物が集まるエリアで、近くに新しい家ができた翌年から別の家にコケが付きはじめ、もともとコケのあった家には付かなくなった」という事例があるくらい不思議なことも起きています。
高圧洗浄に潜む危険
つい先日、高圧洗浄機でブロック塀のコケや汚れを洗浄しました。
かなり高い圧をかけて水を放出していますので、汚れとともに塗装もボロボロにはぎ取っている様子が写っています。
このようは方法では、窯業系サイディングでは継ぎ目から水を侵入させたり、表面の塗装を傷つけてしまう危険がありますので、高圧での洗浄は控えたほうがよいでしょう。
市販の薬品 ワンステップ・クリーナー
さて、今回はセメント系のサイディングに使えるコケとりスプレーの中でも評判の良い製品を手に入れましたので、実際に使用した結果を数回に分けてお伝えしていきたいと思います。
商品名は「ワンステップ・クリーナー」。
この商品は日本窯業外装材協会(NYG)という団体からも推奨されています。
30セカンズ(株) ワンステップ・スプレー・クリーナー
ワンステップ・スプレー・クリーナー 約¥1,600/1L
ニュージーランドのサーティーセカンズ社(30 Seconds Limted:本社オークランド市郊外)が開発した、
その会社名”30秒”に例えられるほど極めて短い時間で抜群の効果を発揮するアウトドアー用のクリーナーです。屋外の建造物の美観を損なわせるカビ・コケ、その他の汚れや黒ずみなどの除去に効果絶大な屋外用クリーナーで
ニュージーランドにおけるその知名度は抜群!市場占有率も80%を超えています。
■商品特徴■屋外のカビ・コケ・地衣植物(菌類と藻類の共生体で固く除去し難い)、藍藻類の除去および発生防止のために特別に開発した、効果抜群の屋外用クリーナーです。
効果は遅効性ですが散布後はそのまま放置しておくだけ(水洗いは不要)です。
噴霧後2〜4週間(対象物によっては数か月)かけて徐々に枯れながら完全に死滅(除去)していきます。
また、散布後に製剤が表面に染み込み残るので、防カビ・防コケ(再発抑制)効果もあります。
アルキル・ジメチル・ベンジル・アンモニウム・クロライド(別名:塩化ベンザルコニウム塩)を主成分(標準液:2%濃度、濃縮液9.9%濃度)とし、その他数種類の成分を独特な配合で取り入れたクリーナーですので、塩素系の洗剤が使用できない所にも使用できます。
■使用できないもの■
金属製品、合成樹脂製品などはシミやサビの原因となることがあるので使用できません。
■住宅建材への適応性の安全性■
代表的な建材(各種外壁材、タイル、レンガ、木材等)に直接散布しても影響がなく安全であることを確認しています。引用元:アルタン(株)
商品説明にあるとおり、塗るだけで効果が期待できる商品です。
また、窯業系サイディングには使えますが、雨どいや水切りなどには付着しないように使うことが望ましいようです。
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クリーナーを塗って放置する
ニュージーランドのサーティーセカンズ社が開発した「ワンステップ・スプレー・クリーナー」。
このクリーナーは遅効性なので、薬剤を塗布してもすぐに効果が現れるものではありません。
作業は、藻やコケ・カビが発生している部位にクリーナーを散布するところからスタートです。
コケの発生がみられる部分を6か所に分け、薬品の効果を確認した結果を検証していきます。
部位別に、薬品を塗る前と塗った直後の画像を掲載しています。
6日後の結果が今すぐ見たい方はコチラからご覧いただけます。
部位 1)塀の左端中央部 うっすらと発生したコケ
左がワンステップ・クリーナーを塗布する前の塀の状態です。
塀のヒビに沿ってうっすらとコケが発生しています。
右がコケの上にワンステップ・クリーナー塗布した後の様子です。
スプレー式容器のハンドルを5回握って、主にコケの中心部に塗布しておきました。
塀のヒビに沿ってうっすらと発生しているコケ
部位 2)塀の左端下部 しっかりと育ったコケ
ブロック塀の下側に発生しているかなり育ってしまった感があるコケに対しても効果が得られるのか?と思いワンステップ・クリーナーを塗布してみました。
これが商品説明にもある地衣植物(菌類と藻類の共生体で固く除去し難い)なのでしょうか?
左が塗布前の状態で、青々としているのがよくわかりますね。
右は塗布後の泡が白く見えています。
地面に近い部位にはワンステップ・クリーナーが塗られていないのがわかると思います。
かなりしっかりと育ってしまったコケにも塗りました
部位 3)塀中心上部 やや厚みのある藻・コケ
ブロック塀の中心部あたりの上側にやや厚みが出始めた感じの藻・コケがありましたので、ここにもワンステップ・クリーナーを塗布しておきます。
やはり5回ほどスプレーしました。
少し厚みが出始めた感じの藻・コケ
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部位 4)割れたブロツクの隙間
破損してしまったブロックの隙間にもうっすらと藻・コケ類が発生していました。
左が塗布前で、右がワンステップ・クリーナーを塗布した直後の様子です。
比較的新しい藻・コケ類です
部位 5)雑草と厚みがある藻・コケ
ワンステップ・スプレー・クリーナーが、お隣さんの植木などに誤って散布されてしまった場合、植木などを枯らしてしまわないか?も気になりますので、あえて雑草にも散布しておきました。
地衣植物?にもたっぷり目に散布しておきます。(右画像が散布後です)
雑草と地衣植物?へ散布しました
部位 6)かなり汚れた窯業系サイディング
今から7年ほど前、藻・コケが付着していた北面の窯業系サイディングの壁に、ワンステップ・スプレー・クリーナーを散布したことがある場所です。
軒の出も全くないうえに異常なほど湿度が高い場所なので、壁ができて1年も経たないうちに大量の藻が発生していました。
そこに1回だけスプレーしていたのですが、3日ほど経過したらキレイになり、その後も数年間は美観を維持していました。
しかし、長らく放置したことで、再びひどく汚れていたために、今回も清掃など一切行わずクリーナーだけを散布してみることにしました。
画像の左側が散布前で、右側が散布直後の様子です。
かなり汚れた窯業系サイディングの壁
今回はこの6か所に対してワンステップ・スプレー・クリーナーを散布しました。
広範囲の作業にはコチラがオススメ
作業をしていて感じたのですが、何度もスプレーのレバーを握っているうちに指が痛くなります。
5倍希釈2Lと噴霧器がセットになったタイプ ¥6,000前後
HPをチェックしたところ、ワンステップ・スプレー・クリーナーと噴霧器とのセットも販売されていました。
これは広範囲の散布に便利そうです。
結果は6日後
ワンステップクリーナーは遅効性(ゆっくり効果が表れる)です。
性質上、塗った直後はその効果を確認することが出来ませんでしたので、数日後の様子を確認し、改めて結果をお伝えしていきます。