GPXはタイのバイクメーカで、リーズナルブな150ccと200ccのバイクでに日本のバイク市場に参戦してきました!
ライダーの若返りに貢献してくれそうなラインナップで、日本のメーカーとは少し趣の異なるGPXレーシング。
2019年春開催の東京モーターサイクルショーでも話題をさらったGPXに迫ります。
タイで人気 GPX DEMON150など主力3モデルが日本へ上陸!
GPXレーシングとは?
GPXレーシング・ブランドの車両を製造・販売しているのは、2007年に事業を開始したATVパンサーという会社で、4輪バギーの製造・販売からのスタートです。
ATVパンサーは、2008年に入りバイクのマーケットへの進出準備を開始。
2009年のバイク発売から着実な成長を重ねた結果、2017年にはタイ国内シェアで第3位(1位=ホンダ 78.3%、2位=ヤマハ 14.8%、3位=GPX 1.7%、4位=スズキ 1.2%、5位=カワサキ 0.9%)にまで浮上しています。
その販売戦略は「ブランドの確立とアフターサービスの充実」であり、タイ全土に展開された販売&サービス網によってユーザーからの支持を得て成長しています。
また製品のクオリティが高いと評価され、タイ初となる国産バイクブランドとしてその地位を固めてきました。
Demon 150 GR
まずはレーシーな外観がひときわ目を引くDemon 150 GR。
Demon150GR ¥343,440(消費税8%込み)
Demon150GR 主要諸元
原動機種類 : 4ストローク
排気量 (cc) :149
圧縮比 : 9.2 : 1
冷却方式 : 空冷
ヘッドライト : LED
テールライト : LED
エンジン始動方式 : セルモーター
ブレーキシステム(前): シングルディスク
ブレーキシステム(後): シングルディスク
フロントサスペンション : アップサイドダウン
リヤサスペンション : シングルサスペンション
タイヤ(前): IRC製 120/70-14
タイヤ(後): IRC製 140/70-14
全長(mm): 1,835
全幅(mm): 750
全高(mm): 1,050
シート高(mm): 780
軸間距離(mm): 1,230
車両重量(kg): 130
前後14インチながらファットなIRC製のタイヤを履き、フロントにはKYB製倒立フォーク・リアにはYSS製ショックと市場評価の高い足回りを備えています。
シート高も780mmと、2019年にマイナーチェンジが施されたYAMAHA YZF-R25と同じ高さがあり、車格は250cc並みと言えます。
ハイエンドのスーパーバイクモデルをお持ちの方にとっては、何よりのセカンドバイク、マスコットバイクになるのではないかと思います。
KYB製Fr.フォーク、リヤショックYSS、十分に肉抜きされたホイール、RKのドライブチェーンなど、細部にも抜かりはありません。
カウルを止める6各ネジはすべて同サイズで、日常の整備性も考えられています。
エンジンはレジェンドと同系統の150cc単気筒、性能は馬力11HP/7,500rpm、トルク1.18kgf/m /7,500rpm、
大型サイレンサーで大幅に排気音を抑えています。
メーター内部には燃料計やギヤポジションインジケーターと、燃料計を装備しバックライト発行色をブルー、レッド、オレンジの3色に切り替え出来ます。
又、メーターパネル下にはスマートフォン等の充電に役立つDC5VのUSBソケットを標準装備していて遊び心と実用的な面もしっかり用意しています。
ヘッドライトはフルLED4灯式でロービームは内側のみ点灯。
このバイクを購入された方は、カスタムに走るユーザーも多いのではないかと思います。
見れば見るほど、あちこちに手を入れたくなる魅力が150GRにはあります。
引用元:GPX JAPAN
空冷150ccの単気筒エンジンは11馬力と決してハイパワーとは言えませんが、一般道路を走行するにはじゅうぶんな出力でしょう。
倒立のフロントサスペンションはハード過ぎないセッティングになっており、ストロークさせて乗ると面白そうです。
もしサーキットで走らせることがあればタイヤの選択に困りそうですが、ミニバイクレースのようにコーナーリング速度を高く維持しながら乗りこなしていくと楽しそうですね。
カラーは画像のレッド/ホワイト以外に、単色のエイロー・レッド・ブラック、ツートンのグレー/ホワイト、合計5色のラインナップです。
Legend 150 S
次は、シンプルなトラッカースタイルで付き合いやすそうなレジェンド150S。
Legend150S ¥259,200(消費税8%込み)
Legend150S 主要諸元
原動機種類 : 4ストローク
排気量 (cc) : 149
圧縮比 : 9.0 : 1
冷却方式 : 空冷
ヘッドライト : 12V25/25W
テールライト : LED
エンジン始動方式 : セルモーター
ブレーキシステム(前): シングルディスク
ブレーキシステム(後): ドラムブレーキ
フロントサスペンション : テレスコピック
リヤサスペンション : ダブルサス
タイヤ(前): 110/90-17
タイヤ(後): 120/90-17
全長(mm): 2,015
全幅(mm): 830
全高(mm): 1,100
シート高(mm): 790
軸間距離(mm): 1,340
車両重量(kg): 130
Legend150Sは、全てにおいて「普通」なのですが、悪い意味ではなく「毎日かつ、永く乗れる」ことが想像できます。
Demon150GRと同系統のエンジンをベースに、扱いやすさを重視したセッティングが施されているようですね。
スタンダードなシルエットで、古典的なオートバイらしいスタイルです。
Fr.フォークにはブーツカバーを装備し、ハンドル、ホイール、スポークなどの外装はブラックアウトされ、前後フェンダーはともに金属製、チェーンケースまで金属製です。
排気音は、単気筒らしい歯切れのよい排気音です。
排気量は150ccで、車重130kg、馬力は9.15PS/8,000rpm、トルク1.01Kgf/m,/8,000rpmです。
多くのモデルで共用され長らく熟成されてきた扱いやすいフラットトルク型のエンジン特性です。
クラシカルなスタイルながら、メーター内部には燃料計やギヤポジションインジケーターを装備し、バックパネル照明の色も選択できます。
ヘッドライトはハロゲンライトで、テールランプはLED、ハザードランプを装備するなど、安全面については現在の水準で構成されています。
最近はあまり見られなくなったヘルメットホルダーも標準装備です。
日常の足としてはもちろん、様々なカスタムベースとしても魅力ある一台です。
引用元:GPX JAPAN
そしてLegend150Sの最大の魅力は、¥259,200(消費税8%込み)という価格ではないでしょうか?
タイ国内のようなアフターサービス網を構築できれば、日本でもじゅうぶんに戦える存在だと感じます。
Gentleman
最後は、2019年導入予定の3機種の中で最大排気量となる200ccエンジンを搭載したジェントルマン。
Gentleman ¥361,800(消費税8%込み)
Gentleman 主要諸元
原動機種類 : 4ストローク
排気量 (cc) : 197
圧縮比 : 9.2 : 1
冷却方式 : 空冷(オイルクーラー)
ヘッドライト : LEDリング/ハロゲン12V35W
テールライト : LED
エンジン始動方式 : セルモーター
ブレーキシステム(前): ダブルディスク
ブレーキシステム(後): シングルディスク
フロントサスペンション : アップサイドダウン
リヤサスペンション : YSSシングルサス
タイヤ(前): ピレリ製 110/70-17
タイヤ(後): ピレリ製 140/70-17
全長(mm): 2,020
全幅(mm): 790
全高(mm): 1,160
地上高(mm):200
シート高(mm): 800
軸間距離(mm): 1,400
車両重量(kg): 160
ネオクラシック・スタイルを表現した外観にフロント倒立フォークを装備し、リアにはYSS製のモノショックをセット。
エンジン出力は11.5馬力と低めに抑えられていますが、のんびりトコトコ走るのも楽しそうですね。
ジェントルマンは3機種の中で唯一の200ccモデルです。
近年、一部で人気を博しているネオクラッシックを基調としたフォルムは、低くセットされたバーハンドル、ラジアルマウントキャリパーをダブルで装着した倒立Fr.フォーク、カラーステッチされたシート、シングルシート風のタンデムシートカバー、YSS製Rr.ショック、ブラックアウトされた前後スポークホイール、ピレリタイヤ(エンジェル)などで構成されています。
スペック的には、排気量200cc、車重160kg、馬力は11.5PS/7,500rpm,トルク1.34kgf/m/7,500rpmと日本メーカーのモデルに比べるとやや見劣りしますが、日常の足やショートツーリングには必要にして十分なレベルです。
メーター内部には燃料計やギヤポジションインジケーターを装備し、ヘッドライト外周にはリングライトを装備します。
ジェントルマンの魅力は、やはりその独特の雰囲気と存在感です。
ライディングウエアもカッコよく着て乗って欲しい、そんな一台です。
日本製のバイクには無いスタイルをもち、低予算で購入可能なジェントルマン。
速さより雰囲気を求めるユーザーには人気が出そうな1台です。
最後に
この3台だけみても魅力的なバイクを製造販売していることがわかるGPXレーシング。
GPX JAPANのHPには、今回ご紹介した3台の他にロケットカウルをまとったRACER200という車種の画像が掲載されています。
タイ国内のみならず、日本を含め近隣諸外国への輸出も積極的に行っています。
製品のクオリティも「東南アジア地域では最も高い」と評価されているようです。
日本で代理店となっている月木レーシングさんのコメントから感じるのは、扱いやすい入門用バイクとして広く販売し、若いライダーにもどんどん乗ってもらいたいという思いです。
ぜひ実物に触れてみたいと思わせてくれるバイクたちですね!